サンフランシスコの夏と秋の風物詩であった無料野外映画上映イベント「サンダウン・シネマ」が、2025年をもって終了することが明らかとなった。主催団体である非営利組織「サンフランシスコ・パークス・アライアンス(SF Parks Alliance)」は、財政難と人員削減により、イベントの継続が困難となったと発表した。
同シリーズは2003年に「フィルム・ナイト・イン・ザ・パーク」として開始され、2019年に現名称へと改称された。市内各地の公園で無料上映を行い、地域住民に親しまれてきた。近年では、ドロレス・パークでの『セリーナ』のシングアロング上映や、プレシディオでの『ブリット』、ダボス・パークでの『ロスト・ランドスケープス』などが人気を博していた。
しかし、1回の上映にかかる費用が3万〜4万ドルに上ることや、市の予算削減に伴う助成金の減少により、イベントの継続が困難となった。SF Parks AllianceのCEOであるロバート・オグルヴィ氏は、「現在の体制では継続できない」と述べ、イベントとプログラム担当の全スタッフが解雇されたことを明かした。
当初、2025年6月7日にイェルバ・ブエナ・ガーデンズ・フェスティバルでの『ウィキッド』上映が予定されていたが、イベントページは削除され、実施の可否は不明である。