サンフランシスコ・ベイフェリーは、新たに高速・低排出のフェリー「MVカール（Karl）」を導入した。 この船舶は、カリフォルニア州大気資源局（CARB）の最新排出基準「Tier 4」を満たす初の高速旅客フェリーであり、米国で最もクリーンなディーゼルフェリーとされている。 ​San Francisco Bay Ferry

「カール」は、全長100フィート（約30メートル）の双胴船で、最大36ノット（約67km/h）の速度で航行可能である。 320人の乗客を収容でき、通勤や観光の両方に対応する設計となっている。 船名は、サンフランシスコの霧を擬人化した「Karl the Fog」にちなんで命名された。 ​San Francisco Chronicle

この導入は、サンフランシスコ・ベイフェリーが推進する「Rapid Electric Emission Free（REEF）フェリープログラム」の一環であり、将来的なゼロエミッション船舶への移行を目指す取り組みの第一歩である。 同プログラムでは、バッテリー電動フェリーの導入や既存ディーゼル船の電動化、ターミナルの電化などが計画されている。 ​

「カール」は、2025年5月より一般乗客向けの運航を開始する予定であり、サンフランシスコ湾の主要ルートで活躍する見込みである。 この導入により、同地域の水上交通の環境負荷軽減と利便性向上が期待されている。

First look at ‘Karl,’ SF Bay Ferry’s new high-speed, low-emission vessel: video