カリフォルニア州ベイエリアと北カリフォルニアの国立公園や歴史的遺跡に、新しいサインが設置され、注目を集めている。このサインは訪問者に、展示されている歴史的情報に対する意見を求めるもので、「過去のアメリカ人や現存するアメリカ人について否定的であったり、風景の美しさ、壮大さ、豊かさを強調していない」看板や情報を報告するよう、訪問者に促している。だが、これに対し、一部からは政府が歴史を再解釈しようとしているのではないかとの懸念が出ている。
これらのサインは、リッチモンドの「ロージー・ザ・リベッター第二次世界大戦ホームフロント国立歴史公園」や、マルティネズの「ジョン・ミューア国立歴史史跡」、またヨセミテやアルカトラズ、マンザナー国立歴史史跡にも設置されている。このサインにはQRコードがあり、アメリカ人に否定的な表現を報告するよう促している。
国立公園保護協会のデニス・アーゲルズは「これは歴史の書き換え、歴史の美化であり、歴史の重要な寄与者の物語を排除するものだ」と述べている。カリフォルニア州立大学イーストベイ校のニコラス・バハム教授も「歴史の報告は事実かそうでないかであり、事実の提示に異を唱えそれを行動に移すことが可能とする発想は、歴史の管理者が誰かという重要な問いを私たちに投げかけている」と憂慮している。
出典:New signs at national parks and historic sites around Bay Area, NorCal drawing concerns: Here’s why