カリフォルニア州では今後、大手製油所の閉鎖によりガソリン価格が1ガロンあたり8ドルに達する可能性があるとの警告が出されている。USCのマイケル・ミッシェ教授は、ロサンゼルスのフィリップス66製油所と北カリフォルニアのバレロ製油所が閉鎖された場合、今後3年間で州全体の製油能力が21%減少するとの分析を示した。
ミッシェ氏は、規制の厳しさと利益率の低さから、製油所がカリフォルニア州での操業を継続するインセンティブを失っていると指摘する。一方、UCデービスの交通研究機関エネルギーフューチャーズ研究グループの副所長コリン・マーフィー氏は、この予測はあくまで最悪のケースを想定したものであり、実際に8ドルに達する可能性は非常に低いと述べている。
カリフォルニア州エネルギー委員会は、こうした事態を回避するための戦略を検討しているとしており、マーフィー氏は州が講じる可能性のある対応策がミッシェ氏の予測には含まれていないと指摘している。
ギャビン・ニューサム州知事のオフィスは、ミッシェ氏の報告を「出所不明の研究」としてSNS上で批判しており、同氏がサウジアラビアの支援を受けているとの主張も示された。ミッシェ氏は2019年から2021年にかけてサウジアラビア政府に勤務していたことを認めたが、石油分野ではないと述べている。
現時点で予測された最悪のシナリオが現実となるかは不明であるが、専門家らは、製油能力の低下という課題に対して迅速な対応が必要である点で一致している。
Expert says California gas prices could go to $8 a gallon or higher