サンフランシスコのアンカー・ブリューイング・カンパニーは、127年の歴史を持つクラフトビール醸造所だが、2017年に同社を買収しオーナー企業となったサッポロホールディングスの決定により経済状況悪化を理由に閉鎖・清算の準備が進められている。これを受けて、同醸造所で働く数人の労働者が、労働者協同組合として会社を運営するための資金集めに取り組んでいる。彼らは組合である倉庫労組第6支部(ILWU)から支援を受け、醸造所を購入し、従業員によって所有・運営される協同組合として運営する可能性を模索している。
従業員たちは醸造所を救う決意を固め、必要な資金を調達できると確信しているが、時間がない。アンカー・ブルーイング社は、検証可能な資金源を含む、従業員からの善意の法的拘束力のある申し出を検討する意向を示している。従業員たちは労働者協同組合のアイデアに楽観的だが、大口の投資家やプライベート・エクイティ会社のように迅速に資金を調達できない可能性があることは認めている。とはいえ、彼らは労働者協同組合の経験があるプロジェクト・エクイティと呼ばれる組織と協力しており、醸造所とスケジュールについて話し合うことに前向きだ。従業員たちは、自分たちの努力によって、7月末に予定されている操業停止後も醸造所の未来が保証されることを願っている。