ジョブス最後のプレゼン

スティージョブスが公式の場で行ったプレゼンテーションは、2011年6月6日のWWDCのステージが最後とされているが、実はこの翌日に本当に最後となったプレゼンテーションがクパチーノ市議会で行われていたことはあまり知られていない。この日、ジョブスはアップルの新しいキャンパスの建設計画の最終許可を得るためにクパチーノ市議会に自ら出向き、集まった市議員を前に20分間に渡り、新キャンパスの安全面、環境面などについてのプレゼンテーションを行った。アップルのCEOが自ら出向く必要があった場ではないが、ジョブスが生まれ育ったクパチーノに画期的な新キャンパスを建設することへの思い入れがうかがわれる。巨大なスクリーンもなく、照明もない市議会でのスピーチは洗練されたアップルイベントでのプレゼンテーションと大きく異なるが、ゆっくりとジョブス自信の言葉で語られていて、説得力は他のアップル製品の発表に劣らない。

ジョブスはこのプレゼンの4か月後の10月5日に他界。アップルパークの建設は2013年の10月に市議会から最終承認され、2014年の2月に着工した。キャンパス内の講堂は、スティーブジョブスシアターと名付けられた。

この件を調べていたら、当時2011年の地方版の記事が出てきた。

ジョブス、最後の公式の場はクパチーノ市議会 – シリコンバレー地方版 8月 25, 2011

ビデオはクパチーノ市の公式YouTubeアカウントで公開されている。