2025年1月24日、ドナルド・トランプ米大統領は、女子競技に出場予定のトランスジェンダー選手を巡る問題に関し、カリフォルニア州が自身の大統領令に反した場合、連邦資金の「大規模な」供給を永久に停止する可能性があると警告した。大統領令は、トランスジェンダー選手の女子スポーツへの参加を禁止する内容で、トランプ氏はTruth Social上で、州大会での出場を地元当局に禁じる命令も辞さないと述べた。
この問題の直接的な対象とされる選手の名前は明記されていないが、報道ではカリフォルニア州の高校生であるAB・ヘルナンデス選手が注目を集めている。カリフォルニア州の学内スポーツを統括するCIF(州間学術連盟)は、大会における生物学的女性の公平性を確保するため、新たな「パイロット参加プロセス」を導入すると発表した。
州知事ギャビン・ニューサムは、トランプ氏との協議予定を認めたうえで、CIFの新方針を「競技の公正性を損なわない思慮深いアプローチ」と評価した。なお、カリフォルニア州は年間予算の3分の1以上を連邦資金に依存しており、2025~2026年度予算では1700億ドル超の連邦資金が含まれている。
トランプ氏はこれまでにも、自身の政策に反対する州や機関に対し、資金停止をちらつかせており、今回の脅しはその最新例である。また、同日にはハーバード大学との連邦契約を打ち切る動きも見せており、強硬な姿勢を強めている。
Trump threatens to withhold California’s federal funding over transgender athlete – NBC Bay Area