BARTは、トランスベイ・チューブで発生した煙の発生原因を調査するためにエンジニアを招いた。過去に絶縁体の汚れが「フラッシュオーバー」事故の原因とされていたが、BARTは5年前から定期的な清掃を中止していた。絶縁体は通常白または灰色だが、通過する列車によって鉄粉が堆積することで茶色くなる。屋外では問題とならないが、地下では短絡を引き起こし、危険なフラッシュオーバーを引き起こす可能性がある。

2023年8月のインシデントでは、絶縁体の爆発によりトランスベイ・チューブに煙が充満し、列車は地下で停車した。BARTは当該絶縁体の爆発原因を特定していないが、汚れが原因である可能性があるとされている。BARTは以前、ドライアイスを用いた清掃を停止し、リスクのある絶縁体を交換する方針に切り替えたが、清掃の再開を検討する必要性を認めている。

BARTは、専門家によるシステム障害の調査報告書を2024年1月に発表する予定である。清掃が有効であるためには、絶縁体を2年ごとに清掃する必要があるとされており、BARTの理事会メンバーは迅速な対策を求めている。

出典：BART in 2020 stopped cleaning dust blamed for ‘flashover’ incidents in subway