カリフォルニア州では2026年に向けて多くの新しい法律が施行され、その内容は消費者保護や労働権、教育など多岐にわたる。消費者にとっては、自動車の購入後3日以内の返品権が新たに認められ、不動産所有者にはアパートに基本的な家電を提供する義務が課せられる。また、学校では生徒の携帯電話の使用が制限され、超加工食品が給食から段階的に除外される。
健康関連の法律では、インスリンの自己負担上限を30日分で35ドルに設定する新しい法律が施行される。インスリンの代替療法を求める「ステップ療法」は禁止され、多くの保険プランでのインスリン処方における控除額も撤廃される。また、CalRXプログラムにより、州ブランドの低価格インスリンが販売されることとなっている。
労働関連では、犯罪被害者が有給病気休暇を利用できる権利が拡充され、交通ネットワークドライバーには組織化や団体交渉の権利が与えられる。また、新法により、各雇用主が労働者の教育やトレーニング履歴を記録する義務が生じ、給与データの報告要件が強化される。州全体の最低賃金は時間給16.90ドルに引き上げられる。
AB 671 — 小規模レストランの建築申請を迅速化
小規模・独立系レストランが既存の建物に改装を加える際、設計図や安全性チェックを完了すれば、州または市の許可プロセスを簡略化できるようになります。認可設計士やエンジニアによる「自己証明」で申請が可能となり、スピーディな店舗開業を後押しします。
SB 766 — 中古車購入者に「3日間返品権」 + 価格透明性の強化
ディーラーから中古車あるいは新車を購入またはリースした消費者は、購入後最初の3日間に限り返品して払い戻しを受ける権利を得ます。また、ディーラーは価格を最初から明示し、特典や付加サービス(例えば無料オイル交換など)を、実質的な価値がなければ請求できなくなります。これにより消費者を不当な料金や誤解から守る狙いです。
AB 592 — 屋外ダイニングの自由度拡大
気候の良いカリフォルニアの強みを活かし、オープンキッチンのレストランが窓や折りたたみドア、固定でない外装を使用することを認める規定。これにより、より自由で開放的な屋外ダイニング環境が可能となり、飲食店の新しい形態を後押しします。
AB 578 — 配達プラットフォーム従事者の賃金構造明確化
フードデリバリーのプラットフォームを運営する企業に対し、配達ドライバーの報酬構造を明示することを義務づけ。特に「チップや心づけ(gratuity)」を基本賃金の代わりに充てることを禁止し、従業員の実質的な報酬の透明性と公正性を高めます。
AB 628 — アパートに冷蔵庫とコンロの設置を義務化
2026年1月1日以降、新たに貸し出されるアパートは、入居時に冷蔵庫と stove(コンロ)を備えていることが必須になります。「基本的な生活に必要な設備を大家が提供すべき」という基準を明確化する法案です。
SB 1053 — レジ袋(使い捨て携帯袋)の全面禁止と紙袋オンリー
2026年1月1日から、スーパーマーケットやドラッグストアなどの小売店では、使い捨てプラスチックの買い物袋が全面禁止となります。例え丈夫で再利用可能とされた厚手プラスチック袋も対象外。代わりに、リサイクル紙袋のみを配布可能とし、最低でも10セントの料金が義務付けられます。環境負荷の大幅な削減を目指した措置です。
SB 709 — セルフストレージ(レンタル倉庫)の賃貸契約に関する開示義務
2026年以降に契約されるセルフストレージ(レンタル倉庫)施設では、契約時に「割引料金か」「プロモーション価格か」「最大賃料はいくらか」「最初の12か月間の賃料がどう変わるか」といった情報を契約書に明示する義務が課されます。利用者保護と透明性を高める目的です。
SB 40 — インスリン価格の自己負担額上限を設定
州認可の医療保険に加入している多くのカリフォルニア住民を対象に、インスリン処方の自己負担(コペイ)額が、30日分で最大35ドルに制限されます。また、保険会社による「別の薬をまず試すべき」という「ステップ療法(step therapy)」の義務付けや、インスリン処方に対する高い自己負担の負担も軽減されます。
CalRx プログラムによる州ブランドの低価格インスリンの提供
2026年から、州が支援する医薬品プログラム「CalRx」を通じて、インスリンを安価で購入できるようになります。例えば、5本入りのインスリンペンが最大55ドル(1本あたり約11ドル)という価格で販売予定。既存の市場価格帯(場合によっては数百ドル)に比べ、大幅なコスト削減が見込まれます。




