もしもの時に慌てない:911をかけるべき時と通報後に起きること

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アメリカで暮らしていると、「もしものときは911に電話」とよく聞きます。
でも、実際に電話したらどんなやり取りがあるのか、救急車や警察はどれくらいで来るのか、費用はかかるのか意外と知られていません。緊急時に焦らないための基本知識をまとめます。

911はどんなときに使うべき?

911は命や安全に関わる緊急事態専用の番号です。
以下のようなケースで使用します:

  • 急病や重いケガ(呼吸困難、意識がない、出血が止まらないなど)
  • 火災や交通事故
  • 暴力、犯罪、侵入などの危険
  • ガス漏れや感電などの危険な状況

一方で、軽い風邪や病院への行き方確認などは911ではなく通常の医療機関(Urgent Careなど)に連絡します。

電話したら何を聞かれる? ―「まず場所」が最優先

電話がつながると、「911, what’s your emergency?(緊急事態ですか?)」とオペレーターが応答します。事件なのか事故なのか火災なのかを伝えたら次は場所を聞かれます。
焦っていると「けが人がいる!」「どうしたらいい?」と状況説明を先にしてしまいがちですが、
最初に伝えるべきは「場所(住所や目印)」です。

救急隊を派遣するには、何よりも正確な場所情報が必要です。
場所が特定され次第、オペレーターはすぐに救急・消防・警察を手配します。
そのうえで、救急隊が到着するまでの間に次のようなやり取りが行われます:

  • 状況の確認(人数、意識の有無、呼吸の有無など)
  • 応急処置の指示(心肺蘇生、止血、安静保持など)
  • 危険回避の指示(車両から離れる、火元から避難するなど)

つまり、「まず場所、次に状況」が鉄則です。

高速道路近くではCHP(ハイウェイパトロール)につながることも

カリフォルニア州では、高速道路(Freeway)付近から発信された911コールは自動的にCHP(California Highway Patrol)につながる仕組みになっています(※地域により例外あり)。
そのため、シリコンバレー周辺のように高速道路が縦横無尽に走る地域では、実際に道路上でなくても最初にCHPにつながることがあります。

この場合でも心配はいりません。
通話中の内容や位置情報に基づいて、CHP側で必要に応じて地元の緊急通報センター(警察・消防・救急)に自動的に転送してくれます。
こちらから英語で転送を依頼する必要はありません。

オペレーターが質問してくる場合は、

  • 「どこで起きているのか」
  • 「何が起きているのか」

を落ち着いて伝えるだけで十分です。CHPが状況を判断して、最も適切な対応機関へつなげてくれます。

通報後に起こること

通話中にも、オペレーターはすでに救急隊を出動させています。
指示を受けながら、次のような行動を求められることがあります:

  • 心肺蘇生(CPR)や止血など、応急処置の指示
  • 安全確保のため、近づかない・避難する指示
  • 状況確認のため、電話を切らずに待つ

救急車や警察は通常数分で到着しますが、都市部と郊外では時間に差があります(平均到着時間は約8〜12分程度)。

また、地域によっては救急車と消防車の両方が同時に出動する仕組みになっています。
これは、消防隊員の多くが救命士(EMTやParamedic)の資格を持っており、
一刻を争う場合に最も近いチームが先に到着して応急処置を行うためです。
火事でなくても消防車が現れるのはこのためで、異常ではありません。

費用はかかるの?

911への通話自体は無料ですが、救急車の利用には費用が発生します。
地域によりますが、救急車1回の搬送で:

  • $500〜$2,000ほど請求されることがあります。
  • 保険によっては一部または全額カバーされます。
  • 軽症の場合は、タクシーや友人に送ってもらう方が安く済むことも。

「本当に救急車が必要か?」と迷うときは、看護師による24時間相談(Nurse Line)やUrgent Careを利用するのも選択肢です。

言葉が心配なとき

アメリカの多くの911センターには多言語通訳サービスが導入されています。
日本語のほか、中国語、スペイン語、韓国語など100以上の言語に対応している場合もあります。

英語がうまく話せなくても慌てずに、

“Japanese please.”
“Emergency. Need ambulance.”

のように短く伝えれば、オペレーターが通訳を呼び出します。

911を使うときに覚えておきたいポイント

  • まず場所を最優先で伝える
  • 通話中は電話を切らずに指示を待つ。
  • 通訳を依頼できる。
  • 不要なときにかけると他の人の命を奪うことになりかねない
  • 高速道路付近ではCHPにつながることがあるが、自動的に転送されるので心配不要

緊急性が低い場合にかける先

911はあくまで「命に関わる緊急時専用」です。
軽症や判断に迷う場合は、以下の窓口を利用しましょう。

医療関連

  • Urgent Care(アージェントケア)
     夜間・週末対応。発熱、ケガ、感染症などで即日受診可能。
  • Nurse Advice Line(看護師電話相談)
     保険会社・病院の24時間相談窓口。
  • Primary Care Physician(かかりつけ医)
     定期的な健康管理や非緊急の症状相談。

警察・消防関連

  • Police Non-Emergency(緊急でない警察連絡先)
     例:サンノゼ警察 (408) 277-8900、サンタクララ警察 (408) 615-5580
  • Fire Department Non-Emergency(緊急でない消防)
     例:サンノゼ消防署 (408) 277-4444

メンタルヘルス・生活支援

  • 988 Suicide and Crisis Lifeline
     自殺念慮・心の危機時の全国共通番号。日本語通訳あり。
  • 211
     地域の福祉・医療・食料・住居などの情報案内。
  • 311
     道路・騒音・行政サービス関連の問い合わせ(各市対応)。

まとめ

911はアメリカにおける「命を守るための最終手段」です。
焦って状況説明を先にしてしまうよりも、まずは場所を伝えることが何より重要。
英語や費用の心配でためらうよりも、緊急時はまず命を最優先に行動しましょう。事故現場ではまず自分の身の安全確保をしてから。
事前に流れを理解しておけば、いざというときに冷静に対応できます。

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