ポートランド東部で気候と健康の建物基準導入へ 賃借人保護と情報開示を柱に

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国連のアントニオ・グテーレス事務総長が「人類は気候破局を避けるための限界を加速して通り過ぎている」と述べ、国連報告書が地球温暖化は1.5度の上限を超えるとしたことに触れたうえで、ポートランドで気候変動の影響がすでに現れていると記事は記した。記事は、2026年が州史上最も破壊的な山火事シーズンの一つとなり、米国で山火事により焼失した全焼失面積の3分の1がオレゴン州だったと述べたほか、ポートランドの気温が100度に達した際に、2021年のヒートドームとマルトノマ郡で暑さにより失われた72人に言及した。

記事は、東ポートランドが危機の最前線にあり、コンクリートやアスファルトが多い景観が気温上昇時に熱をため、強い雨で102nd Ave.が池のようになりジョンソン・クリーク近くの住宅や事業所が脅かされると記述した。さらに、地域社会が極端な気象や気候災害に直面するうえで最もリスクが高く、必要な資源が最も不足しているとした。

記事は、こうした状況を踏まえ、筆者が「Climate & Health Standards(C&HS)」を導入すると説明した。C&HSは、強い賃借人保護と報告要件を組み合わせた建物性能基準であり、既存の商業ビルのエネルギー報告プログラムを大規模集合住宅に拡大し、ポートランド最大規模の建物に段階的な炭素削減目標を設定し、賃貸住戸の想定エネルギー費用と健康リスクに関する情報の「知る権利」を新たに設けるという。遵守が必要な建物所有者への支援も含むとした。

記事は、同様の建物性能基準がニューヨーク、ワシントンD.C.、デンバーで導入され機能していると述べたうえで、C&HSは東ポートランドのような地域の知見を尊重する認識から始まったとした。2019年に市がUrban Sustainability Directors NetworkやZero Cities Projectなどと脱炭素化ロードマップに取り組み、日常のポートランドの有色人種が議論を主導するコミュニティ共創モデルを採用し、建物と気候変動、そして人種的公平性の関係を理解するためのフォーラムや研修を実施したと記した。ロードマップをめぐる会話がC&HSの種となり、その後もBuild/Shift Collectiveなどと協力し、産業、労働、教育、公衆衛生、アドボカシーなどの関係者と協議を重ねたとしている。

記事は、C&HSの実施を「今はその時期ではない」とする声があることを紹介しつつ、筆者はこれ以上の延期に関心はないと記した。東ポートランドには、すきま風の入る窓、断熱不良、給湯の不安定さ、換気不良、古い冷暖房設備、高いエネルギー料金などを抱える古い集合住宅が多いとし、次の猛暑や洪水、山火事の煙害などで住民が代償を払うと述べた。気候・住宅・健康への対応は遠い未来の話ではなく、熱波で子どもが眠れるか、家族が暖房費を払えるか、賃借人が住まいの実際の費用や健康面の情報を把握できるかに関わるとして、「今」C&HSを可決する時期だと結んだ。

出典: portland.gov: Why I’m leading the Climate and Health Standards, and why the “Health” Part Matters

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